売るのは、買うより難しい——自社株を売って考えた、私の高配当株投資

FIRA60ー退職

こんにちは、西風スマイルです。

FIRA60、60歳でのちょっと早めのリタイアを目指している、59歳の会社員です。

今日は、私の日本の高配当株投資について書いてみます。

現在の配当は、税引き後で年間約50万円。

今は再投資していますが、退職後は再投資せず、生活や楽しみのために受け取る予定です。

一方、同じ個別株でも、自社の持株会にも入会して自社株も売り買いをしています。

売った後に株価が上がれば、やはり悔しいです。

「持っていれば、もっと増えたのに」

そう思います。

それでも、退職後に持っていたい資産へ移してきた。その判断まで、間違いだったとは思っていません。

ただ、売るのは難しいですね。

今日は、その辺りの本音も含めて、私の投資スタイルを紹介します。

「それ、分散じゃないよ」と言った私ですが

先日、会社の若い子と、日本株の話をしていた時のこと。

「6銘柄に分散しています」

私は、つい言ってしまいました。

「え? それって分散じゃないよ。集中投資だよ。分散って、30銘柄以上じゃない?」

すると、返ってきたのはこんな言葉です。

「でも、そんなに管理できないじゃないですか?」

「管理なんかしないよ。買ったら放置で良いじゃん」

……少し偉そうですね。

30銘柄というのは、私が目安にしている数です。数だけで分散できているかが決まるわけではありません。

実際、私の日本株は約30銘柄、15セクターに分かれていますが、今の評価額では銀行が約20%、保険が約20%です。

合わせて約4割。

さらに、配当金の額で見ると、1社で日本株全体の配当の15%を超えているところもあります。

株の評価額だけでなく、受け取る配当も偏っているわけです。

若い子に分散の話をした私も、今、持ち方を見直しています。

投資は、それほど楽しくありません。でも、配当は嬉しいです

高配当株を持ち始めた頃は、旧NISAの非課税枠が今より小さく、日本の個別株にも投資していました。

その後、新NISAで枠が広がったので、これからは投資信託中心でいくつもりだったのです。

ところが、予想以上に伸びたのが、コロナ禍に買っていた銀行株や保健株。

市場が大きく下がる場面では、高配当株を買い足すこともありました。

その結果、日本株も老後資金の中で、それなりの存在になっています。

正直に言うと、私は投資そのものに、あまり楽しさを感じていません。

銘柄を探すのが趣味、という感じでもありません。

ただ、配当が入るのは嬉しいです。

現金で受け取れる。

円で受け取れる。

日本企業の業績にも為替の影響はありますが、受け取った配当を生活費に使う時、円に換えるタイミングを考えなくてよいのも、私にはありがたいです。

年間約50万円。

今では、当初思っていたよりも頼りになる老後のお金です。

ですから今は、全部を投資信託へ寄せなくてもいいのでは、と思っています。

夫婦合算で考える退職時の資産配分も、今はこんな見通しです。

資産2年前に考えた退職時の比率今、見直している退職時の比率
投資信託42
日本の個別株11
現金21.5

※過去と現在の実際の残高ではなく、退職時を想定した比率です。

投資信託の積立は続けています。

そのうえで、日本株には、配当を受け取る役割を持ってもらう。

今は、そんな考えです。

「放置」と言っても、見てはいます

日本株を買う時は、配当利回り、減配の少なさ、業績、財務などを、一応確認します。

一応、です。

企業の指標はそれほど悪くないのに、市場全体が急に動いて株価が下がった時などに買います。

そこからさらに2割ほど下がるようなら、追加購入を考える。

これが、これまでの私の買い方です。

最近は、リベシティの両学長の考え方も参考にしています。今は、その影響も大きいです。

では、買ったら本当に放置しているのか。

決算は見ています。

減配した時には、売るかどうかも考えます。

Xなどで大騒ぎになっていれば、その時も見ます。

しかも、暇な時には、よく株価を見ています。

……管理なんかしないと言いながら、結構見ていますね。

私の「放置」は、頻繁に売ったり買ったりしない、という意味に近いです。

今は、銀行や保険の株を急いで売るというより、別のセクターを買い足す方向で考えています。

将来的には、20以上のセクターに分けたい。

配当金の割合も、もう少し分散したい、

もちろん、数を増やすだけでは十分ではありません。業種や金額の偏りも見る必要があります。

次に狙うセクターはどこか。どの株を買いたいか。

気になる銘柄は「注目枠」に入れて、日頃から様子を見ています。

買う場面が来た時に動けるように、普段から準備しておく。

その準備が、次の一歩に生きると思っています。

特定口座で持っている資産の一部を売り、NISA枠で買い直すことも考えています。

私の「買ったら放置」は、持ち方まで変えない、ということではないのです。

FIREブログで見かける「自社株で1億円」

ここ2〜3年、FIREブログやnoteを読んでいると、自社株が資産の大きな部分を占めている人を見かけます。

自社株だけで5,000万円とか、1億円とか。

持株会で長年積み立ててきた株が、大きく値上がりしたという話です。

伊藤忠商事の2025年の統合レポートにも、長年自社株を積み立て、退職時に10万株を超え、時価約8億円になった社員の事例が紹介されています。

8億円です。

そりゃ、気になります。

長年の積立、配当の再投資、そして株価の大きな上昇。

それが重なった結果なのでしょう。

ただ、株価がある時点から10倍になったからといって、積み立てたお金が全部10倍になるわけではありません。買った時期も値段も違います。

それでも、持ち続けたことで大きな資産になった人がいる。

そういう話を読むと、自分の売った株のことも考えてしまいます。

私も、奨励金10%に惹かれた一人です

私の会社にも、持株会があります。

自分で出したお金に、会社が10%の奨励金を付けてくれる仕組みでした。

当時は年間100万円まで積み立てられたので、上限まで出せば、奨励金を含めて110万円分の株を買える。

私も、その10%に惹かれた一人です。

約10年間の累計購入額は、およそ700万円です。

これは自分で出したお金だけではなく、奨励金と再投資された配当も含んでいます。

社内でよく耳にしたのは、1年から数年で売却し、奨励金ぶんも含めて現金化する話です。

一方で、私の肌感覚では、3〜5割くらいの人は売らずに持ち続けている気もします。

きちんと調べた数字ではありませんが、持ち方は人それぞれです。

私自身も、ずっと順調だったわけではありません。

初めの頃は株価がなかなか上がらず、奨励金が付いていても、長く続いた含み損。

それでも持ち続け、ある程度の利益が出て、金額が大きくなったところで売りました。

大きく売ったのは2回です。

1回目に売ったのは5年ほど、2回目は3年ほど保有した分です。

記憶では、税引き前の売却額は、それぞれ約330万円。購入額に対して、それぞれ1割ほどのプラスだったと思います。

正確な明細を確認した数字ではなく、ここは概算です。

そのお金の行き先は、投資信託や、ほかの日本の高配当株です。

売った後の値上がりは、やっぱり悔しいです

もし自社株を売らずに持っていたら、今は全部で1,000万円くらいになっていたのかな。

そんなことも考えます。

これも、取得株数から計算した試算ではなく、大まかな感覚です。

ただ、売った後に株価が上がった。

感情としては、確かに悔しいです。

私自身、自社を悪い会社だと思っていたわけではありません。

事業には参入障壁があり、これからも存続していくだろう。当時も今も、そう考えています。

だから、長く持つつもりで買っていたのです。

でも、会社が良いと思うことと、自分の資産をそこに置き続けることは、私の中では別の話。

給料も自社から。

資産も自社の株。

そこまで一つの会社に寄せるのは、不安がありました。

奨励金はありがたく利用する。でも、大きくなった分は、ほかの投資先へ移す。

それが、これまでの私のやり方です。

それでも、売る時は迷います。

現金化を急げば焦りが出るし、待てば待ったで「もっと、もっと」と欲が出る。

利益が出ていても、簡単には売れません。

途中から私は、奨励金も配当も受け取って、利益も出ているのだから、次の投資先へ移れれば十分、と考えるようにしました。

売ったお金は、別の場所でも運用しています。

自社株のその後の値上がりだけで、自分の判断の全部を採点しなくてもいい。

そう考えることで、気持ちを切り替えたわけです。

自社株を売ることは、私にとって、売る練習でもありました。

インデックスは売って使う。高配当株は配当を受け取る

退職が近づいた今、気になるのは、投資の入口より出口のこと。

どう増やすか。

それと同じくらい、どう使うかが気になります。

私が考えているインデックス投信の出口は、4%ルールで売って、生活費などに充てることです。

ここでは、分配金を出さずに運用するタイプの投信を想定しています。

仕組みとしては、分かっています。

でも、実際に売る時、自分の心がどう動くか。

上がっていれば、もう少し待ちたくなる。

下がっていれば、今売るのはもったいなく感じるかもしれない。

自社株を売る時に迷った私が、取り崩しだけは何の迷いもなくできるのか。

正直、まだ分かりません。

一方、高配当株は、保有したまま配当を受け取れます。

お金を受け取るたびに、自分で売却を決めなくてよい。

私には、この違いが大きいです。

年間約50万円の配当を、今は再投資しています。

退職後は、それを使う方へ回す。

株を売る時とは、少し違う気持ちで受け取れそうです。

もちろん、配当がずっと同じとは限りません。

減配すれば保有を見直しますし、株価も下がることがあります。高配当株なら絶対に売らなくてよい、という話でもありません。

それでも、私にとって、売却を決めずに現金を受け取れることには、気持ちの上での楽さがあります。

だから、どちらか一つにそろえなくてもいいのではと思っています。

ルールを決め売って使う資産。

配当を受け取りながら持つ資産。

それに、すぐ使える現金。

退職後は、この三つを組み合わせて暮らしていくつもりです。

売った後に上がっても、また同じ判断をすると思います

今も自社株は持っていますが、積立は停止しています。

残っているのは、評価額で約100万円程度です。

これも退職までには売却する予定です。

退職後のポートフォリオに、自社株を残すつもりはありません。

今はある程度の利益が出ているので、早めに売りたいと考えています。

売った後に上がれば、また悔しくなるでしょう。

それでも、たぶん私は、同じようにほかの投資先へ移すと思います。

退職後も持っていたい形へ、少しずつ変えているところだからです。

投資そのものは、それほど楽しくありません。

配当をもらうのは、嬉しいです。

そして、売るのは、まだ難しい。

老後も長く続けるなら、そんな自分の性格も含めて、持ち方を考えていくしかないのでしょう。

……と、ここまで書いて、ふと思い出すのは、若い子に言ったあの言葉。

「それ、分散じゃないよ」

銀行と保険で約4割。配当の15%超を1社から受け取っている私です。

次に話す時は、「私も、まだ調整中だけどね」を付け加えておきます。

それでは、また。

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